蕾のほころびから、舞い散る最期の瞬間まで、目が離せない。
桜という植物への特別な想いは、この島国に生まれたからこそ、育まれたものだと思う。
旅先で目にした、桜舞い散る景色。
春が来るたびに思い出す、大切だった人。
桜とともに胸に刻まれた、切ない記憶や、幸せな記憶。
その記憶ごと手元に残して、慈しむことができるように。
ソメイヨシノよりもふわふわで、ボリューム感のある八重咲きの牡丹桜をドライに仕立てました。
ひらひら、くしゅくしゅ。
同じ桜を異なる方法で乾燥させ、いろんな表情の花びらたちをミックスさせ、ボトルにお入れしました。
同じ植物なのに、こんなに表情が違うなんて。
わたしたちが感じた驚きも一緒にお届けします。
植物が生花からドライへと姿を変える過程を、そのまま閉じ込めたようでもあり。
季節の移ろいや、命あるものが姿を変えゆくさまも感じてもらえたら。
土と風の植物園が扱っている「ドライボタニカル」とは、自然の草・枝・花・実を乾燥させたもの。
生花からドライへと変化するさまは、驚きの連続で、目が離せない。
今回は、水分の抜き方を変えることで、さまざまな表情の花びらたちに出会うことができました。
その表情を間近で観察してほしいから、ガラスのメディシンボトルに入れて、ポプリのように。
繊細な桜の花びらがしっかり守られるから安心。
ホコリが溜まらないように軽く拭き取るだけでいいので、お手入れも簡単です。
小さめのサイズ感だから、玄関やリビング、洗面所、キッチン、寝室など、置く場所を選びません。
春の名残を感じられる、お気に入りの場所が生まれますように。
*メディシンボトルのサイズ:直径45×h90mm
牡丹桜とは、たくさんの花びらをつける八重桜の別名。
ソメイヨシノの花びらは5枚ですが、八重咲きの桜は10枚、多いものだと100枚以上も花びらをつけます。
ふわふわで、可愛らしくて、自然と顔がほころぶ。
その花姿が牡丹と似ていることから、八重桜を「牡丹桜」とも呼ぶようになりました。
牡丹桜には、「豊かな教養」「善良な教育」などの花言葉があります。
幾重にも重なった花びらを、これまでに積み重ねてきた知識や経験、教養になぞらえたものといわれています。
他にも、「しとやか」という花言葉が。
豪奢に咲き誇る姿を見せながらも、ほかの桜と同じように儚く散ってゆく。
その奥ゆかしい姿にちなんでいます。
牡丹桜のように、豊かな知性と、謙虚な心を持つ人間でありたい。
この植物標本は、そんな気づきや、自分を省みるきっかけをくれるかもしれません。
ゆたかな土に育まれた植物がやさしい風に包まれてドライになる。
時間とともに表情を変えていく自然の色と香りの不思議。
ドライフラワーのもつ、たおやかな美しさとしなやかな存在感をもっと暮らしにとり入れて楽しんでほしいー、
そんな想いから土と風の植物園は生まれました。
日常の中に、自然のかたちが存在する豊かさに触れる場所や、きっかけをつくりたいという想いを込めて商品をお届けしています。
静かに時を経て、<生>から<ドライ>へと姿を変えた花たちをひとつひとつ選び、組み合わせるワクワクをたくさんの方と共有できることを願っています。