日本最大の和紙産地「越前」。1500年の伝統を持ち、美しさと丈夫さで、古くから最高品質の和紙として知られてきました。なんと日本初のお札も越前和紙でつくられたそう。
1500年の間も、技術の向上と普及に努め、最高品質と称された和紙は時代時代で幕府や藩、国から手厚い保護を受けたほど。今でも数多くの和紙工房が独自の技術に磨きをかけています。

そんな越前和紙の里で、唯一無二の「浮き紙」の技術を持つのが山次製紙所。
美術小間紙と呼ばれる、和小物で使われる紙や、お酒のラベルなどを製造している工房です。
こちらで開発された「浮き紙」は、表面にはっきりとした凹凸がつけられており、柄が浮いたように見えることからその名がつけられています。凹凸のエッジの精度が高く、他で見るエンボス加工よりも立体的に見えます。
「生活必需品ではなくなり「伝統工芸」と見られるようになってきた手漉き和紙を、昔のように生活の中でより身近に感じる存在にしたいという」思いからチョコレートのパッケージや、ノートの表紙など多様な製品へ紙を提供しています。
私たちは、オリジナルパターンをデザインし、浮紙の技術で表現した新しいカードホルダーを制作しました。

紙漉き作業を見ていると仄暗い工房の中で、陽光を水面が拾って、水が煌めきたゆたう様子に見とれました。

この流動的で美しい光景を形にしたいというところから生まれたパターンです。切り取る位置が違うので、同じ柄の入り方は2つとしてありません。光がさざめきながら姿形を変えるように、フォーマルからカジュアルなシーンでも使いやすいようなデザインになっています。一点一点大切に作られたカードホルダー。
浮き紙のシャープのエッジと、さざめきの有機的な線が心地よいテクスチャを生み出しています。
ぜひお試しください。

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