【刺繍アクセサリ―/トリプル・オゥ】はじめまして!000です。

ストア:トリプル・オゥ掲載日:2020/05/27

はじめまして!000です。

「技術と発想で、日常を豊かに」

刺繍は、職人の高い技術だけで完成するものではない。

そう、私たちは考えます。


かつて、母が子を想い産着にほどこした「背守り」と同じように

1針1針に想いを込めてはじめて、本当の意味で『刺繍』は仕上がるのです。

140年前から続く帯づくりと、今のアクセサリーづくり

形は違っても、使う人のことを想い、針に込める「思いやり」は変わりません。


笑顔あふれる日常こそ、私たちが作りたいもの。

技術と発想、そして想いであなたの日常を豊かに。

3つの「0」の由来

ブランド名、「000(トリプル・オゥ)」。

私達は創業140年の刺繍メーカー「笠盛」から誕生しました。長年、積み上げてきた伝統を大切にしながらも、既成概念にとらわれず「0」から自由な発想でアクセサリーを作りたい。そんな気持ちで名付けました。

私たちが、いつでも「0」に還って見つめ直したいもの。それがトリプル・オゥの3つのこだわり、「素材・技術・発想」です。

糸という身近な素材。長い歴史で培われた確かな技術。使い手に喜びを届ける発想。

この3つの「0」を掛け合わせて刺繍の新しい形を表現するだけでなく、「アクセサリー」という概念を超えるものづくりに取り組んでいます。

「軽くて、強くて、私らしい」
そんなアクセサリーを届けたい。着ける人を想うそんな気持ちを出発点に、「0」の組み合わせで作る無限の可能性。

それが「000(トリプル・オゥ)」なのです。

素材

どんな物であっても、最終的には素材しか残らない。だからこそ、私たちは素材を選んだり、ゼロから作ったりするところからこだわります。デザインも、素材の風合いを感じてもらえるよう、できるだけシンプルに。

糸という素材の表現力は、計り知れません。染めで広がるカラーバリエーションの多さ。原材料の組み合わせ方や撚(よ)りの強さによって、表現だけでなく着け心地まで変わってくるのです。

着けたときに重たくないか、ゴワつかないか。普段の服装に、どんな色や輝きを添えることができるか。糸でも強度を持たせ、いかに長く使っていただけるか。そんなふうに着ける人のことを考えながら、素材を組み合わせていきます。

こだわり続けることができるのは、織物産地、桐生だからこそ。地元の職人さんとともに、心から納得できる素材を作り出すことができます。私たちがこだわる「素材」は、桐生という繊維産地と、着ける人への想いの上に成り立っている最高の産物なのです。

技術

明治10年 (1877年) から140年間に渡って、桐生の織物産業を支えてきた笠盛。その積み上げてきた確実な刺繍技術を活かして生まれたのがトリプル・オゥです。

特徴的なのが、手仕事と機械、2つの技術の組み合わせ。

一言で「機械」と言っても、データをプログラムするところから機械の調整まで、実は多くの人の手によって成り立っています。特に、下地となる布は湿度に弱く、その日の天候や湿度によって細かい調整が必要。さらに扱う素材によって、針の太さなども変わってきます。機械を操る技術も、この伝統の中で培ってきたものなのです。

プログラミングから手作業による仕上げまで、ひとつひとつの工程の中で多くの人の手を通って作り出されるアクセサリー。すべての工程が、胸を張れる私たちの「技術」です。

発想

「刺繍で、立体のアクセサリーを作れないだろうか」

これが、刺繍を生業にしてきた私たちに降りてきた、最初の「発想」でした。長年の職人たちからは口々に「難しい」と言われる中で試行錯誤を重ね、ようやく完成した立体の刺繍。「糸のアクセサリーを届けたい」という発想に答えてくれた職人たちのおかげです。

今ある技術でできるものを探すことも大切ですが、トリプル・オゥが大事にしているのは「できない、だけど作りたい」という想い。

「こんなものが作れたら、お客様は喜んでくれるかな」そんな発想が生まれると、今は作るのが難しかったとしても、そのために技術を高めていきたいと思うのです。

想いから生まれた発想があり、実現させる技術や素材を生み出し、表現できるデザインに落とし込む。トリプル・オゥの無限大の可能性は、最初の「発想」から始まっています。

刺繍でできたアクセサリー

「新しい刺繍の形」として作り始めた糸のアクセサリー。実際に使ってくださるお客様の声に耳を傾けると、糸ならではの使い心地の良さがあることに気が付きました。ここでは、使う人にやさしい糸のアクセサリーの特徴や、私たちだからできるリペアサービスについてご紹介します。

つけていることを忘れてしまう「軽さ」

トリプル・オゥのアクセサリーを手に取ったお客様の第一声は、いつも「軽い!」。

金属にも劣らない輝きを持ちながら、その軽さは金属とは比べ物になりません。例えば、人気商品『スフィア・プラス』の60センチの重さはおよそ6グラム。ポケットティッシュの7グラムとほぼ変わらない軽さです。

何本も重ね付けして表現の幅を広げられるのも、軽い糸のアクセサリーだからこそ。存在感のある大ぶりのデザインのものであっても、肩や首に負担をかけず、気持ちまで軽くなるようなやさしいアクセサリーを目指しています。

金属アレルギーの方にも、やさしい

アクセサリーを作り始めてから気付いたのは、金属アレルギーのあるお客様にとても喜んでいただけるということでした。アレルギーによって、どうしてもおしゃれが制限されてしまう方にとって、糸のみで作られたアクセサリーはやさしく寄り添えるものでした。

トリプル・オゥのアクセサリーの中には、金属を全く使わずにデザインの工夫で留められるものも多くあります。金属パーツを使う場合も、安心して使っていただけるようアレルギーが出にくい素材を使用しています。

肌にやさしく、使う人に心地よく。贈り物にも喜ばれる理由のひとつです。

糸だから、洗えます

「汚れてしまいそうで、こわくて」

またしても、お客様の声で気がついた「糸のアクセサリーは洗える」ということ。作り手の私たちにとっては当たり前でしたが、トリプル・オゥのアクセサリーは、製造工程で一度丁寧に丸洗いしています。それを機に、作り手の私たちには当たり前だった「手洗い方法」を同封しています。

汗や汚れが気になるときは、商品に同封されているケアタグの手順に沿って、やさしく洗ってあげてください。洋服と同じように、しっかりケアをすることで長くご愛用いただけます。

汚れを気にせずに、いつでも、どこへでも。そんな日常を彩る相棒として、糸のアクセサリーをおすすめしたいのです。

何度でも直せる、永久保証(リペアサービス)


販売しておしまいではなく、お客様にアクセサリーを長く楽しんでいただくサポートができないか。そんな想いから、リペアサービスを受け付けています。

糸がほつれてきた。ひっかけて切れてしまった。金具がこわれた。ショックな場面でも「あそこなら直してもらえる」と、安心していただきたいのです。使っている商品と同じ素材の糸を使い、職人の手でひとつひとつ丁寧に修復します。

手元から羽ばたいていった商品を通じて、お客様と何度でもつながれる。私たちにとっても、リペアサービスはずっと続けていきたいこと。

身につける方の人生に長く寄り添える、そんなアクセサリーを目指して。

創業143年の刺繍工房から生まれました

刺繍業を営む株式会社笠盛が2010年に始めたアクセサリーブランドが、私たちトリプル・オゥです。「刺繍屋が、糸のアクセサリーを作る。」一見、簡単に聞こえるかもしれません。でも、自分たちらしいアクセサリーを作ることができるようになるまで、長い道のりがありました。ここでは、トリプル・オゥというブランドが生まれるまでのストーリーをご紹介します。

織物が生まれる町、桐生で

「西の西陣、東の桐生」とも謳われる、歴史ある織物産地、群馬県桐生市。町の真ん中を通る渡良瀬川を中心に機屋や染物屋などの織物業が栄え、町の発展に貢献してきました。「桐生織」を始めとした多くの織物を生み出しています。

織物が町の産業となってから、およそ1300年。撚糸、刺繍、機織り、さまざまな職人が分業制で織物の歴史を紡いできたこの桐生で、笠盛は生まれました。

一緒につくる刺繍集団、笠盛の誕生

明治10年 (1877年) に機屋として創業したのが、笠盛です。主な製品は着物の帯で、中でも「笠盛献上」と名付けたオリジナルの帯が人気になったことをきっかけに桐生の織物を代表するメーカーになっていきました。

日本のファッションを語る上で、明治は時代の波が大きく動いていた頃。人々が着るものは、だんだんと着物から洋服へ形を変えていきました。そんな時代の流れとともに、私たちも機屋から刺繍業へ。最初は、靴下のワンポイントから。和服の刺繍なども手掛けるようになり、徐々に世界的なアパレルブランドからの依頼を受けるほどにまで技術を高めていきました。

現在でも世界中のブランドの刺繍を任されています。私たちが大切にしているのは、それぞれのブランドと一緒にものづくりをする姿勢。長年お付き合いしているブランドとは、シーズン毎に流行や方向性を話し合い、笠盛の技術を使った新しい提案をしています。ブランドごとに守りたいものは、それぞれ。まずは、それを理解して、ただ請け負うだけではなく『一緒に』商品を作っています。

新しい刺繍の形をさがして

「これまで培ってきた技術で、『新しい刺繍の形』を作れないだろうか」

長年、ファッションアパレルブランドの刺繍を請け負ってきた笠盛に新しい風が吹いたのが、2005年。デザイナー・片倉の入社をきっかけに、『刺繍の新たな形』の模索が始まりました。糸という素晴らしい素材の持つ可能性、私たちの持つ技術の活用。そんな発想をもとに、試験的に作ってみたのが、トリプル・オゥの前身となる「笠盛レース」でした。

レースには、編み針で編んでいくものもありますが、実は「水溶性の不織布」と呼ばれる水に溶ける布に刺繍をする方法を取り入れ、刺繍でニットのような風合いをつくりあげレースを始めとした服飾パーツを作り始めました。

通常、刺繍の仕事ではアパレルブランドから生地をお預かりして刺繍します。でも、私たちが作ったレースやパーツを、ブランドの洋服につけてもらうという形ができたなら。そこから、新しい出会いやチャンスがあるのではないか。そんな気持ちが「生地に刺繍しない刺繍」づくりにつながったのです。

とはいえ、同じ方法でレースが作れる会社はたくさんある。そこで、私たちが得意としている機械と手仕事の両方を生かした、ぬくもりのあるレースを作り「笠盛レース」と名付けました。

「自分たちらしさ」の追求

構想から2年後の2007年。「笠盛レース」を手に、私たちはパリで開かれたモーダモン展示会に参加していました。世界中からの出展者が多く集う中、笠盛レースは会場で開かれたコンテストで『VIPプロダクト賞』を受賞。笠盛レースのような製品は他のどのメーカーブランドにもなかったことが決め手でした。この手法をもっと極めたら可能性が広がるのではないか、という希望が私たちの中に広がりました。
その後、クッションカバーやバッグなど、笠盛レースの活用法としてさまざまな物を作る日々の中で出会ったのが、アクセサリー。2009年に初めてアクセサリーを作ってみたときに、相性の良さを感じました。糸で作られたアクセサリーは軽くて、アレルギーも気にならない。そんな使う人にとって優しい商品は、糸や刺繍の強みを活かすことができるのではないか。

そして、2010年6月。インテリアライフスタイル展に「000(トリプル・オゥ)」としてお披露目。当時はアクセサリーのみならず「既成概念にとらわれない刺繍ブランド」として、3年ほどいろいろな物を作っていました。ずっと追い求めていたのは「自分たちらしさ」と、それが一番お客様に喜んでもらえる形。私たちだから作れるもので、誰かの日常を彩る、そんなものを探し続けていたのです。

それがアクセサリーである、と覚悟を決めたのが2012年。自分たちが培ってきた刺繍の技術で「自分たちらしい」表現を詰め込み、届けることができるはず。アクセサリーブランドとしての新たな歴史が始まりました。

できない、だから作りたい

糸でアクセサリーを作ろう。そう決めたときに反発が大きかったのは、実は社内の職人たちからでした。

「立体なんて、できるわけないよ」「わざわざ自社商品を作る必要があるのか」

確かに、笠盛レースのときと違って立体を作るのは技術的にも難しいことでした。でも、それ以上に、今までやってきたこととのギャップがみんなを戸惑わせていたように思います。

アパレルブランドから依頼される仕事は、自分たちの技術をベースとしながら、できることの少し上を目指すものが多い。トリプル・オゥでやろうとしていることは、同じ刺繍の技術を使いながらも、ゼロから何かを作り出すものでした。もし、できないなんてことになれば、これまで刺繍業として培ってきたプライド崩れてしまう。そんな新しいことに対する不安が、社内から溢れ出していました。

今持っている技術の中で、作れるものを提供する。メーカーとして、それも大切なことです。しかし、トリプル・オゥで大事にしているのは「できない、だけど作りたい」という想い。「お客様の生活を、私たちのアクセサリーで彩る」そのために、今は作るのが難しかったとしても、技術を高めていきたい。その技術革新を、諦めたくないのです。
糸の重ね方と素材の組み合わせを確認するための試作品
糸の重ね方と素材の組み合わせを確認するための試作品
そんな話をしながら、なんとか走り出したトリプル・オゥ。これまでに作ったことのなかった形状や刺繍方法の試作を、何度も何度も繰り返しました。あるときは形が整わなかったり、またあるときは糸が切れてしまったり。ゼロから物を作り出すことの難しさと尊さを同時に感じる日々でした。

生活を豊かにすることをめざして

「できない、だけど作り作りたい!」職人たちの気持ちを動かしたのは、実際にアクセサリーを手にとって喜んでくださるお客様の姿が見えるようになったことです。注文が増え、喜びの声をいただくたびに、自分たちのアクセサリーを欲しいと思ってくれる人が世の中にこんなにいるんだ、と誇らしい気持ちが芽生えていきました。
アパレルブランドの刺繍も、お客様と一緒にものづくりをしている楽しみがあります。ただ、今までは身につけてくださるお客様と直接会話をすることはありませんでした。今までと違うことの先にあったトリプル・オゥは、今までと違う種類の喜びを、私たちにもたらしてくれたのです。

こうして生まれた、トリプル・オゥ。現在では200を超える商品ができました。機屋として創業した140年前から、私たちにできることで喜びを届けたいという想いは変わりません。

「技術と発想で日常を豊かに」

桐生という町で生み出す素材、自分たちらしく積み重ねた技術、刺繍の可能性を模索し続ける発想。ここで生まれる糸のアクセサリーが、お客様ひとりひとりの日常を豊かにすると信じて。
ストア紹介

トリプル・オゥ

軽く、しなやかな、刺繍アクセサリー 「トリプル・オゥ」は創業145年の刺繍工房「笠盛」から生まれた糸のアクセサリーブランドです。一本の糸から作り出されるアクセサリーはとても軽く、肌に優しいつけ心地。金属...もっと見る

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