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暮らしの中の「和ろうそく」 "西洋ろうそく"と"和ろうそく"の違い、ご存知ですか?

ストア:暮らしのほとり舎掲載日:2017/01/07

「ろうそく」って・・・ 日常的? 非日常的?

米のめぐみろうそく × 南部鉄 こま燭台(小)
米のめぐみろうそく × 南部鉄 こま燭台(小)
「ろうそく」というと、お仏壇のあるご家庭ではお線香をあげる際に毎日の様に使われる"身近なもの"かと思いますが、そうでないご家庭などでは、お盆やお彼岸のお墓参り・ご先祖参りの際に使用するくらいの"特別な日にだけ使うもの"という印象の方が多いかと思います。

我が家でも両親の実家へ行くとお仏壇があり、そちらではろうそくを毎日使用していましたが、自宅で「ろうそく」というと、お墓参り以外には庭で花火をする時に使用するくらいの、年に数回しか手にしない"非日常的"なものでした。

それも、使うのは近くのコンビニやスーパーで買える、誰もが一度は見て触れたことのある真っ白で細長い姿・形の"西洋ろうそく"を使っていました。

私自身の認識としても、この"西洋ろうそく"には特別な思い入れは無く、"必要だから使う"くらいの認識しかありませんでした。

「和ろうそく」の魅力 "西洋ろうそく"との違い

米のめぐみろうそく × 南部鉄 こま燭台(小)
米のめぐみろうそく × 南部鉄 こま燭台(小)
「和ろうそく」の存在は昔から見知っていたのですが、"ろうそく"自体が私にとっては非日常的なものだった為、和ろうそくも当然、身近なものとして購入する機会はこれまで無かったのですが、高澤ろうそく店さんの和ろうそくを灯してみて、"ろうそく"の認識が一変しました!

ここでは、和ろうそくの魅力について、お伝えします。

"西洋ろうそく"との違いは、原料

「和ろうそく」と「西洋ろうそく」。
その違いは使用する"原料"にあります。

一般的に、"和ろうそく"の芯は和紙。蝋(ろう)には、ハゼの実や植物性の油脂、大豆から作ったソイワックス、お米の糠を使った糠蝋、蜂の巣から取り出した蜜蝋などの「植物油」が使われています。昔は、鯨の油を使った蝋もありました。

一方、"西洋ろうそく"の芯は木綿糸。蝋には、石油由来(鉱物油)のパラフィンを使用しています。

和ろうそくは、石油を使わないという点でもエコな灯りです。

煤(すす)が出にくい

植物性の蝋(ろう)を使った和ろうそくは、西洋ろうそくに比べて、煤が出にくく仏壇を傷めることがありません。

和紙でできた芯は、溶けた蝋を芯が吸い上げながら燃えるので、蝋が垂れるのを防ぎ、最後まできれいに燃え尽きるので、においも汚れも気になりません。

炎が消えにくい

和ろうそくの芯は、和紙を棒に巻きつけ、い草から採れる燈芯を一本一本丁寧に巻いて作られています。

棒に巻きつけることによって芯の上まで空洞ができ、火をつけると穴から空気を取り入れて、火を吸引することから、炎がゆらゆらと大きく揺らぎ、 消えにくいのが特徴です。

和ろうそくの炎が風がないときに揺れるのは、芯から空気が流れることによって起きる現象です。

癒しの効果 (1/fゆらぎ)

ろうそくの炎のゆらぎには、小川のせせらぎやそよ風、星の瞬き、蛍の光など、自然現象に見られるものと同じ、人が心地よく感じるリズムを持っています。

人の鼓動も同じリズムを刻むことから、このような刺激を受けると、人は快適に感じると言われています。

暮らしの中の「和ろうそく」

和ろうそく ななお(N)× 南部鉄 こま燭台(中)
和ろうそく ななお(N)× 南部鉄 こま燭台(中)
食卓などのいつもの空間に、和ろうそくを一つ灯してみて下さい。

親しい人や大切な人、そして家族と灯りを囲むとき、そこには親密な温かい雰囲気が生まれます。

一つのろうそくを囲んで、ゆらゆら揺らめく炎に照らされれば、そこにはゆったりとした豊かな時間が流れます。

蛍光灯などの直接照明は消しましょう。間接照明を使って本が読めるくらいの明るさにするのがベストです。

和ろうそくの必需品「ろうそく消し・芯切りばさみ」

シンプルなデザインの「芯切りばさみ」(奥)と、アヒルをイメージした愛らしい「ろうそく消し」
アヒルのろうそく消しは、高澤ろうそく店のオリジナル。どちらも真鍮製。
シンプルなデザインの「芯切りばさみ」(奥)と、アヒルをイメージした愛らしい「ろうそく消し」
アヒルのろうそく消しは、高澤ろうそく店のオリジナル。どちらも真鍮製。
和ろうそくは、火を消す際に口で吹き消すと、溶けたロウが周りに飛び散ることがありますので、"ろうそく消し"という道具を使うと安心です。

暮らしのほとり舎で取り扱っている「芯切りばさみ」と「あひるのろうそく消し」は、商品名がそれぞれちょっと違いますが、どちらも炎の大きさを調整する"芯切りばさみ"として、また"ろうそく消し"としても使用できます。

使用方法については、以下のリンクより、芯切りばさみの商品ページをご参照下さい。

ご供養にはもちろん、日常使いにも

手描き絵ろうそく「夏」(朝顔) × 南部鉄 こま燭台(小)
手描き絵ろうそく「夏」(朝顔) × 南部鉄 こま燭台(小)
古くから手仕事によって作られる日本の「和ろうそく」。
いかがでしたでしょうか。

我が家でも高澤ろうそく店さんの和ろうそくを使ってからは、お墓参りの際も、庭で花火をする際も、全て"和ろうそく"を使うようになりました。

和ろうそくは、「和ろうそくの魅力」に挙げたとおり、炎が大きく、消えづらいので、屋外での使用にもとても向いています。

供養という点では、何気なく近所で気軽に買える西洋ろうそくを使用していた頃よりも、職人さんによって丁寧に作られた和ろうそくをお供えすると、これまで何気なくお供えしていた一本のろうそくへも思いが入り、お祈りにも一層心がこもるようになった気がします。

また、七夕などの節句やお月見などの行事の際にも、明かりを消して和ろうそくを灯すと、いつもと違った雰囲気を楽しむことが出来るので、おすすめです。

手作り・工芸品というと、「毎日使うものとしては値段が高いのでは?」というイメージがあるかと思いますが、とてもリーズナブルな価格から揃っていますので、ぜひ、毎日のご供養や日常使いに取り入れてみて下さい。
高澤ろうそく店|菜の花ろうそく[菜種油・和ろうそく・日本製]
高澤ろうそく店|菜の花ろうそく[菜種油・和ろうそく・日本製]
660円~
高澤ろうそく店|米のめぐみろうそく 1号[米ぬか油・和ろうそく・日本製]
高澤ろうそく店|米のめぐみろうそく 1号[米ぬか油・和ろうそく・日本製]
770円~
高澤ろうそく店|ろうそく 等伯[和ろうそく・櫨ロウソク・日本製]
高澤ろうそく店|ろうそく 等伯[和ろうそく・櫨ロウソク・日本製]
1,760円~
高澤ろうそく店|和ろうそく ななお[ヤシ油・蝋燭・キャンドル]
高澤ろうそく店|和ろうそく ななお[ヤシ油・蝋燭・キャンドル]
2,200円~
高澤ろうそく店|手描き絵ろうそく 2号[季節の花・春夏秋冬・日本の四季]
高澤ろうそく店|手描き絵ろうそく 2号[季節の花・春夏秋冬・日本の四季]
1,320円~
高澤ろうそく店|芯切り / ろうそく消し[和ろうそく・蝋燭・キャンドル]
高澤ろうそく店|芯切り / ろうそく消し[和ろうそく・蝋燭・キャンドル]
2,310円
高澤ろうそく店|こま燭台[和ろうそく・蝋燭・南部鉄器]
高澤ろうそく店|こま燭台[和ろうそく・蝋燭・南部鉄器]
1,870円~

石川県・七尾和ろうそくの老舗「高澤ろうそく店」

明治25年創業。石川県の稀少伝統工芸品のひとつである、七尾和ろうそくの老舗。

櫨や米ぬか、菜種、椰子の油など、自然素材、植物性由来にこだわった和ろうそく作りを続けています。

高澤ろうそく店が創業した明治25年には、県内各地に和ろうそくを扱うお店がありましたが、電燈の普及と共に、各地にあった和ろうそく店は姿を消し、現在、石川県内で和ろうそくを作っているのは高澤ろうそく店1軒のみです。
以下のリンクより、キナリノさんによる高澤ろうそく店へのインタビュー記事をご覧頂けます。
ぜひ、ご覧下さい。
ストア紹介

暮らしのほとり舎

暮らしによりそう工芸品、日本各地で作られた暮らしの道具を取り扱っています。 日々手に取りながら使える日用品。たとえ傷んでも修理しながら長く使えるもの。そして、年月と共に味わい深くなるもの。 そんな毎日...もっと見る

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